高配当株とは、株価に対して受け取れる配当金の割合(配当利回り)が高い株のことです。 持っているだけで定期的にお金が入ってくる点が人気ですが、利回りの数字だけで選ぶと思わぬ落とし穴もあります。この記事では、基本の見方と注意点を順番に解説します。
そもそも配当金とは?
配当金は、企業が稼いだ利益の一部を、株主に分配するお金です。日本の企業では、年1回または年2回(中間配当と期末配当)支払うことが多く、株を持っている株数に応じて受け取れます。
配当を出すかどうか、いくら出すかは企業が決めます。利益が減ったときなどには、配当が減らされる(減配)ことや、なくなる(無配)こともあります。
配当利回りの計算方法
「高配当かどうか」を判断するときに使うのが配当利回りです。
配当利回り(%)= 1株あたりの年間配当金 ÷ 株価 × 100
たとえば、株価が2,000円で、1年間の配当金が1株あたり80円の株なら、配当利回りは4%です(数字は説明のための例です)。
| 株価 | 年間配当(1株) | 配当利回り |
|---|---|---|
| 2,000円 | 80円 | 4.0% |
| 2,000円 | 40円 | 2.0% |
| 1,000円 | 80円 | 8.0% |
表のいちばん下のように、配当が同じでも、株価が下がると利回りは高く見えます。 利回りが高いのは、配当が多いからなのか、株価が大きく下がったからなのかを、あわせて確認することが大切です。
あわせて見たい「配当性向」
配当性向は、企業が稼いだ利益のうち、どれくらいを配当に回しているかを表す数字です。
配当性向(%)= 配当金の総額 ÷ 純利益 × 100
配当性向が極端に高い(利益のほとんど、または利益以上を配当に回している)場合、利益が少し減っただけで配当を続けにくくなることがあります。配当利回りとセットで見ると、配当の「続けやすさ」を考える手がかりになります。
配当を受け取るには:3つの日付を押さえる
配当金を受け取るには、決められた日に株主である必要があります。
- 権利確定日: 企業が、配当を受け取れる株主を確定する日です。
- 権利付最終日: 権利確定日の2営業日前です。この日の取引終了までに株を買っておく必要があります。
- 権利落ち日: 権利付最終日の翌営業日です。この日に買っても、今回の配当は受け取れません。
権利落ち日には、配当の分だけ株価が下がりやすい傾向があります。「配当をもらってすぐ売れば得をする」という単純な話にはならない点に注意しましょう。
配当金にかかる税金
日本株の場合
日本の上場株式の配当金には、20.315%(所得税と復興特別所得税で15.315%、住民税で5%)の税金がかかり、受け取るときに差し引かれます。
米国株の場合
米国株の配当金は、まず米国で10%の税金が差し引かれ、残りに日本の20.315%の税金がかかります。確定申告で「外国税額控除」を使うと、二重にかかった税金の一部を取り戻せる場合があります。
NISAで持つ場合
NISA口座で持っている株の配当金は、日本の税金がかかりません。ただし、次の2点に注意が必要です。
- 日本株: 配当金の受け取り方を「株式数比例配分方式」(証券会社の口座で受け取る方式)にしておかないと、非課税になりません。配当の基準日までに証券会社で手続きしておきましょう。
- 米国株: 日本の税金はかかりませんが、米国での10%は差し引かれます。また、NISA口座の分は外国税額控除の対象外です。
高配当株で気をつけたいこと
- 利回りの高さだけで選ばない: 業績が悪化して株価が下がった結果、利回りが高く見えているだけのこともあります。
- 減配・無配のリスク: 景気や業績によって、配当は減ったりなくなったりします。
- 株価が下がるリスク: 配当を受け取っていても、株価の値下がりがそれ以上に大きければ、全体では損になります。
- 特定の業種に偏りやすい: 高配当の銘柄は、一部の業種に集まりやすい傾向があります。複数の業種に分けて持つなど、分散を意識しましょう。
まとめ
- 高配当株は、株価に対する配当金の割合(配当利回り)が高い株
- 配当利回りは「年間配当 ÷ 株価」。株価が下がって高く見えている場合もある
- 配当性向もあわせて見ると、配当の続けやすさを考える手がかりになる
- 配当を受け取るには、権利付最終日(権利確定日の2営業日前)までに買う
- 日本株の配当には20.315%の税金。NISAなら非課税(日本株は株式数比例配分方式が必要)
配当金は、長く投資を続けるうえでの励みになります。数字の意味を理解したうえで、無理のない範囲で検討してみてください。
情報ソース